■2025年度 夢・化学―21 化学への招待
北海道大学化学系への二日体験入学 報告
主催 日本化学会北海道支部
共催 夢・化学―21委員会
後援 北海道教育委員会
札幌市教育委員会
北海道大学
日時 2025年7月31日(木)、8月1日(金)
会場 北海道大学大学院地球環境科学研究院(札幌市北区北10条西5丁目)
〃 大学院理学研究院(札幌市北区北10条西8丁目)
〃 大学院先端生命科学研究院(札幌市北区北10条西8丁目)
〃 大学院工学研究院(札幌市北区北13条西8丁目)
〃 電子科学研究所(札幌市北区北20条西10丁目)
〃 触媒科学研究所(札幌市北区北21条西10丁目)
〃 化学反応創成研究拠点(WPI-ICReDD) (札幌市北区北21条西10丁目)
■7月31日(木)
入学式
特別講義
講義1「金(ゴールド)が拓く触媒の世界」
村山 徹(北海道大学触媒科学研究所)
講義2「海外18年の研究生活で見えてきたもの?結晶の中で動く超分子たち?」
堀江 正樹(北海道大学電子科学研究所)
■8月1日(金)
各研究室にて実験
<実験題目>
1.機械学習の"眼"で化学反応を見てみよう
2.量子化学計算に基づく分子の物性や反応性の理解と予測
3.木からつくるプラスチック原料
4.メタノール燃料電池をつくって、反応を見える化してみよう
5.O157(オーイチゴーナナ)という分子を見てみよう
6.赤色や青色の金の微粒子を作ろう
7.不思議なはたらきをする生物表面―模倣構造を作って知る生き物のすごさ−
8.匂いの見える化−匂いから情報を探り出す−
9.光ナノ3Dプリンター:光で描くミクロの彫刻
10.クラゲの蛍光タンパク質でお絵描きをしよう
11.電池を一から作ってみよう
12.光で描くミクロの世界のアート!
13.化学反応を計算で予測しよう!
14.電気で水素を作ってみよう!
15.触媒を使ってサラダ油からマーガリンをつくろう
16.有機化合物の光と色
17.人工知能を用いた触媒開発
18.カップリングで色の変わる蛍光色素を合成してみよう
19.複数個の金原子からカラフルな「ナノ金塊」を作ってみよう
20.水素の魅力教えます: 水の光電気化学分解と燃料電池体験
21.身の回りの高分子材料を作ってみよう
22.色付きガラスと七宝焼を作ろう!
23.健康診断ができる分析装置をつくってみよう
24.不思議な結晶とガラスを作ろう
25.光るガラスをつくろう
卒業式 卒業証書をもらい、教員、先輩、学生を交えて懇談
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
夢・化学−21「化学への招待」北海道大学化学系への二日間体験入学を終えて 居城邦治 令和7年度夢・化学−21体験入学実行委員長 本イベントのタイトルにあります「夢・化学-21」とは、1993年から、化学の啓発と化学産業の社会への貢献の理解促進を目的として実施されているキャンペーン事業です。公益社団法人 日本化学会公益社団法人 化学工学会公益社団法人 新化学技術推進協会一般社団法人 日本化学工業協会(計4団体)が構成団体となり、主な活動は小中高生が化学への興味を高めるための活動であり、@「子ども化学実験ショー」、A「なぜなに?かがく実験教室」B「化学グランプリ」、C「国際化学オリンピック」日本代表生徒派遣、D公式YouTubeチャンネル「子ども化学チャンネル」などを行っています。日本化学会北海道支部では「夢・化学-21」の行事の一環として、「北海道大学化学系への二日体験入学」を毎年開催しています。このイベントは、化学に関心のある高校生を対象に、以下のようなプログラムを通じて化学の奥深さと面白さを体感してもらうことを目的としています。イベント1日目は著名な研究者による特別講義を通じて最先端の研究や化学の可能性について学びます。2日目は各研究室での実験体験を通じて、実際の研究現場での実験を体験し、化学の実践的な魅力に触れる貴重な機会となっています。この体験を通じて、参加者が化学への理解を深め、将来の進路選択や研究への意欲につながることを期待しています。 2025年度は、7月31日(木)・8月1日(金)の日程で、1日目の特別講演は北海道大学フロンティア応用科学研究棟で行われ、2日目の体験入学では北海道大学の化学系の研究室においてそれぞれ複数の学生が実験や実習を行いました。高校生は72名が参加し、40名の教員・研究者が実験体験で高校生を指導しました。 今回の「北海道大学化学系への二日体験入学」は、講義・実験ともに参加者から非常に高い評価を得ました。高校生たちからは、化学に対する新鮮な驚きや興味を抱いたという感想が数多く寄せられ、実験指導にあたった教員・大学院生、他校生との交流も刺激的な体験となったようです。大学で学ぶことへの意欲や関心が高まった様子も見受けられ、化学を通じたコミュニケーションの広がりという点でも、本イベントが非常に有意義な機会となったことがうかがえます。 以下に、アンケートから抜粋した参加者の声をご紹介します。
【謝辞】 |